頑固な若手の育成を考える

「この頃の若い人は、融通がきかないね。こんな時はどうしたらいいんでしょうか?」
いつも元気なリーダーさんに、唐突に声をかけられました。
マニュアル世代と言われる若い社員には、頑なに自分の考えを貫き通す人も増えたように思います。
こんな人材とは、どんな関わりをもち、その考えでは通用しないことを、どう指摘するかについて考えてみましょう。

現代の若手社員は、大きくニ局化しており、一方の若手は、自分の考えをもたないで、指示・命令に忠実に従う、「考えないで楽しく仕事をしたい派」です。
一方の若手は、自分の考えがすべてだと指示・命令にもぐずぐずしか従わない「頑固」な人たちです。
どちらのタイプも、それぞれの特徴に気づかせ、企業の望む人材へと変身させていくよう、管理者は指導と育成に望んでいただくことが大切です。

今週は、この二つのタイプのうち、「頑固」な人材の育成を考えてみました。

上司:「どう?朝の連絡ついた?」
部下:「いえ、まだ・・」

上司:「お客さんがつかまらんのか?」
部下:「はぁ、あの~」

上司:「何時と何時に電話したんだ?」
部下:「いえ、あの・・まだ・・」

上司:「まだかけてないのか?」
部下:「はぁ~・・あの、資料がほしいと思うので」

上司:「ごちゃごちゃ言わんと、早く連絡とれ!」
(このあと、部下は元気なさそうな声で電話をかけていました)

このケースは、部下の「かけなかった理由」について掘り下げていませんので、部下は納得することなく、言われたことだけをしたという仕事になります。


これでは、部下の「自分は頑固」ということに気づくこともなく、1つの指示を済ませただけという経験になるでしょう。

また、悪くすれば、「この上司は、言ったことをすぐにしないと機嫌が悪くなる。だから、言われたことだけをすればいい」と悟るだけでしょう。
上司が急いだ理由について、部下が資料にこだわった理由について、コミュニケーションすることが大切ですし、その会話の中から、部下は気づくことが多いのではないでしょうか?
その仕事をするためには何を準備するのか? 何を優先したら良い結果につながる行動になるか?など、仕事の本質を学ばせるためにも、コーチングを活用ください。


竹内 和美

竹内 和美 (たけうち かずみ)
エイジング・アドバイザー®/世渡り指南師®/プロフェッショナル・キャリア・カウンセラー®/認定キャリア・コンサルタント/認定エグゼクティブ・コーチ
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