「コーチング」ってなに

人には達成したいと思う気持ちや目標があります。

その目標を、自ら決めた方法で積極的に素早く達成することができるように、個人的な特性と強みを活かし、その人が本来もっている能力と可能性を最大限に発揮することを目的として、自ら考えさせ、行動を促すために、相手の取るべき手段を引き出すコミュニケーションサポートです。

相手が考えて答えを出せるような質問をしたり、そういった考え方や思いをもつことを承認したり、積極的に相手の話を聴く力などたくさんのスキルを使って、その人が望む目標をより早く、より多く達成できるようサポートすることです。

わたしたちは子どもの頃から、家庭や学校、職場等で、教えられたとおりにできると、高い評価を得られてきました。

それは「答えはいつも自分以外の誰かがもっている」との考えを醸成することでもありました。

しかし、このようなありかたは、自ら考え行動する、自立した人間を求める現代にはそぐわなくなってきたのです。

「人は無限の可能性をもっている」「その人が必要とする答えはその人のなかにある」「その答えに気づくためにはサポートが必要である」この3つを基本に、クライアントが「自分の人生は自分でデザインし作っていく」との意思を持続させ、目標達成するのに必要なシステムがコーチングです。

「コーチング」は、目標達成やパフォーマンスの更なる向上を目指して、対象者を勇気付け、やる気を引き出し、自発的な行動を促すコミュニケーションスキルです。

具体的には、質問を投げかけ、考えてもらうことによって答え(取るべき行動)を明らかにしていきます。

「コーチ」の役割はなに

コーチは、クライアントの考えや思い(感情)に焦点を当て、何が目標を達成するための障害になっているかを明らかにしていきます。

また、目標そのものを決定するためにかかわりを持つこともあります。

常にクライアントの傍らにいるということをイメージさせ、必要であれば、提案をすることもあります。

人は自分の考えを話すことによって自分の中にある「答え」に気付きます。

そのために、コーチは、積極的にクライアントの話を聴き、答えをまとめやすくするのに役立つ質問をします。

また、人の中にある「認められたい、ほめられたい」という思いを実現させるために、あなたがそこにいるということを認める発言をします。

更には、自分自身では気付かない方向からの視点がたくさんあることに気付かせたりしながら、人の「やる気」をコミュニケーションによって引き出します。

クライアントの目標達成道程の「同行二人」といえます。

仏教(遍路)用語の「お大師さまとの二人連れ」の意味よりも、「自分を信じるもう一人の自分」を常に意識させるパートナーです。

クライアントのさまざまな知識と経験を整理し、資源(知恵)として活かすためのヒントを、質問を投げかけることで引きだし、方向性・意思の確認をし、行動を促す役割をします。

自発的な行動を促すために、上から下へ一方的に技術やノウハウを教えることはしません。

あくまでも、対象者の持つ力に信頼を置き、その力が引き出せるようにサポートしてゆくことがコーチの役割です。指導するのではなく支援するという立場を取ります。

「カウンセリング」と「コーチング」はどう違うのでしょうか

「カウンセリング」の対象者は精神的な問題を抱えている健常者です。

両者の関係は、カウンセラーとクライアントに終始します。

また、どちらかといえば、治療的な側面を持ち、心理状態がマイナスからゼロ地点に向かうことで目的はほぼ達成したと考えます。

「カウンセリング」は一時的に自らの可能性を信じられなくなったり、「答え」を見失っているクライアントを、「問題発生の過去地点」まで遡り、気づきをうながし問題解決をサポートします。

「カウンセリング」は、問題の原因を発見し、癒すことを目的とします。

「コーチング」は、主な対象者は特定分野における成果の向上を求め、問題意識が明確な人です。

両者の関係はパートナーシップという位置づけにあります。

クライアントは未来志向が強く、サポートに力点を置きます。

更に、ゼロからプラスの方向への行動を促し具体的な成果を挙げることをゴールとします。

「クライアント自身が「答え」をもっている」「クライアントの気づきをうながす」「言語を通してサポートする」との意味では共通していますが、何を目的とするのかという点では、まったく異なった関わりかたをします。

「コーチング」は自らの無限の可能性を信じられ、目標達成の意思をもつクライアントの、「いまから未来」の「行動」をサポートします。

「コーチング」では、問題を解決するための目標を明確にし、解決するための具体的な行動を引き出すことを目的とします。

「カウンセリング」の限界とは

本来人の中にある「もっと成長したい」という思いを引き出す点において、カウンセリングはとても重要な要素です。

しかし、カウンセリングだけでは、その思い(もっと成長したいと願うこと)を再確認することはできても、ではどうしたらよいのかという戦略や方法を引き出すことはできません。

コーチングが特に組織行動の中で必要とされる理由は、目標を明確にし、いつまでに、どんな方法で、どのくらいの目標を達成したいのか、それを達成したらどうなるかを引き出すことによって、合理的に、効率よく自発的に行動することによって企業利益をより高められるという点において、非常に高く機能するからだと考えられております。

これらの戦略や方法をコミュニケーションを図りながら引き出すことが、「完全に受容する」「積極的に話を聴いてあげる」ということだけではかなわないからです。

これはカウンセリングの限界であると考えます。

クライアントが抱える心理的問題の解決が主になるカウンセリングでは、問題解決後の意識や行動へのフォローは少なく、従来はその部分を、コンサルティングやアドバイジングが担ってきました。

しかし、それでは自分自身との対話から「答え」を見つけながら、またしても、自分以外の人の物指しで自分を測り、行動や判断を委ねてしまう可能性が大です。

カウンセリング以前の状態、同じことの繰り返しになる怖れがあります。

カウンセリングでは、問題の原因は把握できても、どうすれば解決できるかということを対象者がわからないままで、前に進むことができないことがしばしば起こります。

実際に問題解決に至るためには、カウンセリングだけでは不十分だと言えるでしょう。

「コーチング」スキルを短時間で修得できる秘訣は何でしょうか

当「コーチ」養成講座は「エグゼクティブ・コーチ」資格を持ち同時に「プロフェッショナル・キャリア・カウンセラー®」の資格を有し、企業や学校のビジネスの現場でコーチングを実践しているベテランの「プロのコーチ」の講師陣が指導に当たっており、且つ、少人数制(概ね1クラス10名以内)による、実践を重視したきめ細かい指導及び親身あふれる指導が受けられるので、短時間で「コーチング」スキルを修得できます。

短期間で修得する秘訣は、真面目な参加態度で、予断を持たないこと、予習、復習は当然とし、特に意欲的、積極的に参加し知識、スキルを吸収し、成果物作成へのスピーディな取り組み、実習、ロールプレイでは勇気ある改善、変容、フィードバックを楽しむこと。

実践主体の集中的学習生活を実りあるものにするために健康管理には十分に配慮されることです。