「叱る」ということ

コーチングのスキルに「承認」があります。

「承認」をただ単に「ほめる」ことだと理解しているとするとコーチングには「叱る」ということは存在しないことになります。

しかしながら、コーチングには「叱る」ことは存在します。

「叱る」ことも「承認」の一つなのです。

「ほめる」ことがクライアントに自ら考え、気付き、行動を促すことを、支援する目的で行われるのと同様に「叱る」ことはクライアントに自ら考え、気付き、行動を促すことを、支援する目的で行われます。

コーチングにおいては「叱る」ということは、「人は自分自身で成長しようとする力をそのうちに秘めており、そもそも、人は自ら考え自ら行動しようとする存在なのである」という前提に立ち、クライアント自らが有能な人材へと成長しようとする力を引き出す為に使われるコミュニケーションスキルです。

1.コーチングにおける「叱る」ことの効果:

(1)コーチが「叱る」ことによってクライアントは自ら考えます。

(2)コーチが「叱る」ことによってクライアントは自ら気付きます。

(3)コーチが「叱る」ことによってクライアントは自ら行動します。

2.コーチングにおいて「叱る」方法:

(1)クライアントそのものを「叱る」のではなく、具体的な事実について「叱る」ことです。

(2)冷静に話しをします、感情的にならないことです。

(3)クライアントの自ら成長しようとする力があることを信じて行います。