ふわりとしてとらえどころのない人編
才能(資質)や性格、キャリア履歴を活かしたコーチングの事例。
ヒントになっていますか?
係長:「君は、何かやりたいことはあるのかね」
部下:「いやぁ、特にはないです」
係長:「新しい仕事とかも」
部下:「はぁ、会社の命令なら引き受けますが・・」
係長:「人事異動だけじゃなくて、気持ちの問題なんだけどな」
部下:「気持ちですか・・いや、仕事なら何でもやります!」
係長:「では、今の仕事に何か思い入れはあるのかね」
部下:「思い入れというか、成果が出せたらいいなと思ってはいます」
係長:「で、その成果は出せていると思っているのかね」
部下:「はい、それなりに。自分ではこれでいいと思っています」
係長:「満足してるということかな」
部下:「満足?満足ですか・・・」
係長:「満足じゃなくても、充実感でも、会社の役に立っているということでも」
部下:「いやぁ、それほどの大きなものはないです」
係長:「・・・・・」
イマドキという言葉を使いことは避けたほうが良いのでしょう。しかし、仕事へのコミットを重視する若年層の会社観を受け入れようとする上司が、帰属意識の高い人だとすると、こんなふうに、終始会話がかみ合わないのではないでしょうか?
人を育てる時は、育てられる側の価値観を知っていることも一つの条件です。
この係長のように、心地悪くても、最後まで相手の言いたいことをじっくり聞く姿勢を大事にしてください。
また、相手の考えや意思を確認したいのであれば、質問の仕方に工夫が必要です。一問一答にならないようにするためには、「ど」のつく質問、「な」のつく質問を考えましょう。
忍耐ではなく、面白がる感覚でトライしてくださいね。
ふわりとしてとらえどころのない人の特徴:
とことんまで自分を追い込んだことがない
自分をないがしろにしていることに気づけない鈍感さをもつ
一般的な常識に縛られる
ふわりとしてとらえどころのない人の行動特性:
右といえば右、左といえば左とすぐに行動を変えることができる
決断や判断する場面を避け、人の指示に素直に従う
竹内 和美 (たけうち かずみ)
エイジング・アドバイザー®/世渡り指南師®/プロフェッショナル・キャリア・カウンセラー®/認定キャリア・コンサルタント/認定エグゼクティブ・コーチ
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